劇団や公演の制作を続けていると、助成金、会場費、人手不足、広報、チケット販売など、さまざまな課題に直面します。しかし、日本に演劇団体がいくつあり、どのような規模で活動し、何に困っているのかを示す全国的なデータは、これまでほとんどありませんでした。そんななか、公益社団法人日本劇団協議会が実施している演劇団体調査は、全国の劇団や制作団体の数と活動状況を把握するための調査として注目です。
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劇団の主催者や制作担当者にとって、活動上の課題は日常的なものです。
公演を打ちたくても会場費が高い。制作を担う人が足りない。助成金を申請しても採択されない。観客を集める方法が分からない。団体を継続するための収入が安定しない。このような様々な課題が自分たちの劇団の中にありつつも、しかし、同じ問題を抱える団体が全国にどれだけあるのか、正確な数字は分かっていません。
実態を示すデータがなければ、例えば行政や支援団体も、どの地域に、どの程度の支援が必要なのかを判断できません。個々の劇団が感じている課題を、業界全体の問題として示すには、各団体の回答を集める必要があります。
2025年の調査には824団体が回答
こんな課題を演劇界が抱える中、日本劇団協議会は2025年、初めて全国規模の演劇団体調査を実施しました。全国の演劇制作団体の実数と活動状況を把握し、芸術活動支援の基礎資料とすることが目的です。
初回調査には824団体が回答し、結果は「演劇団体調査2025報告書」として公開されました。
ただし、全国にはこの調査を知らなかった団体や、回答しなかった団体もあると考えられています。特に、小規模な劇団、期間限定のユニット、市民劇団、演劇サークルなどの回答が少なければ、現場の実態と集計結果にずれが生じるわけです。
2025年に回答した劇団も再度回答できる
そのため今年2026年の演劇団体調査2026では、前回の調査項目を見直し、新しい設問を追加しています。
2025年に回答した団体も、今年の活動状況を回答できます。同じ団体が継続して回答することで、活動規模や運営課題の変化を記録できます。
公演数が増えたのか、減ったのか。団体の人数や収入はどう変わったのか。前年にはなかった課題が生じているのか。継続調査によって、単年の集計では分からない変化が見えてくるのだと思われます。
小劇団も調査対象
演劇団体調査の調査対象は、全国の劇団、プロデュース団体、市民劇団、演劇サークルなど、演劇やミュージカルを制作する団体・個人ユニットです。
プロかアマチュアか、法人か任意団体かは問いません。
「自分たちのような小さな団体が回答しても意味がない」と考える必要はありません。むしろ、小規模な団体の回答がなければ、小劇場演劇の実態は数字に表れません。年に一度だけ公演する団体、固定メンバーを持たないユニット、主催者が制作や広報を兼任している劇団も、調査対象に含まれます。
締め切りは7月20日
回答期間は、2026年6月25日(木)から7月20日(月)までです。
劇団によっては制作業務が立て込んでいる時期に、アンケートへ時間を割くのは簡単ではありません。それでも、各団体が回答しなければ、現場の状況は記録されません。
助成制度、会場、公演制作、人材、団体運営について、現場に合った支援を求めるためにも、まず劇団や制作団体の実数と活動状況を示す必要があります。そのため、主催者または制作担当者が、団体を代表して回答すると業界のためにも良いと思います。また、周囲にこの調査のことを知らない劇団やユニットがあれば、情報を共有することも調査の精度につながるでしょう。
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