「見ない人は見ない」それでもマナーチラシを配る理由とは?

劇場に足を運ぶお客様に対して、当日のパンフレットと一緒にマナー解説のチラシを同封することは、効果があるのでしょうか。見ない人は見ないかもしれないけれど、それでもマナー啓蒙のひとつにはなるという意見があります。

小劇場のチケット予約管理に便利なクラウド型チケット予約システム トロクレチケットはこちら >>

マナーチラシはなぜ必要か

演劇を見に来た人たちがわくわく舞台に注目している中で、その繊細な空気感を壊してしまうのは、ほんの少しのマナーの欠如だったりします。ひそひそのおしゃべりや携帯電話の着信音、あるいは前のめりになって後ろの人の視界を遮ってしまうこと。どれも、せっかくの演劇の感動を台無しにしてしまう要因になりえます。

そこで登場するのが、マナーを解説したチラシです。一例として、富山のオーバードホールでは、開演前と上演中のマナーをまとめたチラシを配布しています。開演前のマナーとしては、荷物はコンパクトに、携帯の電源はオフに、飲食は厳禁、補聴器はしっかり装着、後ろの人にも心配り、お手洗いはお早めに、といった項目が挙げられています。上演中は、おしゃべりは厳禁、座席を蹴らない、上演中はお静かに、前のめりにご注意、撮影は禁止、とされています。

このようなチラシは、一見すると当たり前のことを書いているだけのように思えるかもしれません。しかし、演劇に初めて来たお客様や、久しぶりに劇場を訪れた方にとっては、貴重な情報源になります。

チラシの効果と限界

では、こうしたマナーチラシは本当に効果があるのでしょうか。確かに、チラシをもらっても読まない人は一定数います。パンフレットと一緒に渡されても、すぐにカバンの中にしまってしまったり、開演前の忙しない時間に目を通す余裕がなかったりするからです。しかし、読む人のことを考えると、その効果は無視できません。

まず、チラシがあることで、劇場側がマナーに対して真剣に取り組んでいるというメッセージが伝わります。お客様は、その姿勢を見て、自分もルールを守らなければという意識を持ちやすくなります。

また、チラシは物理的な存在として残ります。公演中に何か気になることがあったときに、チラシを見返すことで、正しい行動を確認できるという利点もあります。例えば、上演中に撮影をしたいと思った時に、チラシに「撮影は禁止」と書いてあれば、その場で思い留まることができるでしょう。

マナーチラシは、劇場全体の雰囲気作りにも貢献します。全員が同じルールを共有しているという意識が生まれることで、客席全体が落ち着いた空気に包まれます。演劇は、観客同士の相互作用も重要な要素です。周りのお客様がマナーを守っていると、自分も自然とそれに従おうという気持ちになります。

チラシが持つ教育的な役割

マナーチラシは、単にルールを伝えるだけでなく、教育的な役割も果たします。特に、演劇をあまり観たことがないお客様にとっては、劇場での振る舞い方を学ぶ貴重な機会です。例えば、前のめりになって観ると後ろの人の視界を遮ってしまうことや、座席を蹴ると周りの人に迷惑がかかることなど、具体的な行動を挙げて説明することで、お客様はより深く理解することができます。そもそも前のめりになって観ると後ろの人の視界を遮ってしまうことを知らない、という人も多いのです。

また、携帯電話の電源をオフにすることや、飲食を控えることの理由も、チラシで簡単に説明することができます。なぜそのルールが必要なのかを知ることで、お客様は納得してマナーを守るようになります。単に禁止と書かれるよりも、その背景にある理由を伝えることで、より効果的な啓蒙ができるのです。

チラシのデザインと配布方法

マナーチラシの効果を高めるためには、デザインや配布方法にも工夫が必要です。まず、チラシは見やすく、わかりやすいものでなければなりません。文字ばかりのチラシは読む気を失わせてしまいます。イラストや図解を交えるなど、視覚的に訴えるデザインにすることで、より多くのお客様の目に留まりやすくなります。

また、チラシの配布場所も重要です。当日のパンフレットと一緒に渡すのはもちろんのこと、劇場のロビーやチケットカウンターなど、お客様が自然に手に取れる場所に置いておくことも効果的です。

まとめ

マナーチラシは、劇場でのマナーを啓蒙するための有効な手段です。確かに、すべてのお客様が読むわけではありませんが、読んだお客様にとっては、貴重な情報源となります。また、チラシがあることで、劇場側の真剣な姿勢が伝わり、お客様のマナー意識を高めることができます。

演劇をしている方や制作担当者の皆さんは、ぜひマナーチラシの作成と配布を検討してみてください。それは、お客様により良い観劇体験を提供するだけでなく、演劇文化を守ることにもつながります。見ない人は見ないかもしれませんが、それでもマナー啓蒙のひとつとして、チラシは確かに効果を発揮するのです。

簡単に使えるチケット予約システム トロクレチケット >>